ベレ旅 エジプト編その6 サハラ砂漠はスーツで
現地でピアストル(ポンドの下の単位、銭)が手に入らなかったので、デアゴっぽいアシェットで買いました。創刊号は190円!ベレー帽ですこんばんわ。
フィラエのイシス神殿はオプションで行きましたが、カット。
アスワンからバスを走らせサハラ砂漠を3時間突っ切ります。アブシンベルに向かいます。
とその前に、本来の日程とは逆ですが先にアスワンの切りかけオベリスク
中央の鉛筆みたいなのが切りかけオベリスクです。
作業中にヒビが入ってしまったので作業を中断して放棄してしまったそうです。完成していれば最大だったらしいが。
昔の人力での方法はドリル的なものはあるので、穴を穿ちます、そこに木で出来た楔を打ち込みます。それに水を掛けて一晩待ちますと水を吸って膨張した楔が石を割っておいてくれます。 で、運搬は船だけど、これを建てる時は石枠を組んで中を砂で一杯にする。傾斜路でオベリスクを上まで持っていて石枠の栓を抜いて砂を少しずつ抜いて行って、垂直になるまで調整してくと。
明らかに昔の人の方が賢い…。
で、ここ実際問題地味です。 無くても良い観光ですが、これこの場所がツアー中のエジプトでは一番熱い場所でした。縦に長いエジプトでこの辺はスーダンに近い地域。一番熱いです。 北のカイロはここより10℃低いです。
この日は47℃くらいでしたが、別日のツアー客はオベリスクなんか無視して50℃の気温計の写真ばっかり撮っていたそうです。
この直射日光はヤバいw でもまあ日本の今年の猛暑の方がヤバかったです。
最高気温体験の万博のパビリオンみたいな観光w
次はアスワンハイダム、これも本来は帰りの工程にあったのですが
ダム完成記念塔
ダムマニアの聖地中の聖地! 俺的には結構嬉しい! 他の人はポカーンかなw
これより有名なダムってなくない?
米のフーバーダムと中国の三峡ダムは勿論でかいけども、やっぱりこの後、出てくるアブシンベル大神殿を水没させて、しかも永遠に続くと思われていたナイル川の氾濫を止めてしまったという暴挙が有名すぎて。
勿論、それによってエジプトは安定した工業化に進むことが出来たわけだけども、それ必要?って話。GDPとか増えたとか言っても結局人口増えただけでデメリットも計り知れない…。 何処にでもあるもの作るために何処にもないものをなくすなんて。
ともあれ出来たのがナセル湖。 初代大統領ナセルさんの名前をとっています。 この人はエジプトでいう明治維新をやった人で英雄です。
ダムカードは貰えません。 早く海外にもダムカードのことを教えて差し上げて!
で、移動です。
べれ「ちょっとサハラ砂漠行ってくる。」
マスターキートンの砂漠でスーツ
直ぐ近くのサハラ砂漠で車を止めて御土産用に砂を採取タイム。サハラ砂漠って言ってもダムまでは車が通る道路が一本ぶち抜いてあるのです。
というのもこの後、香水瓶屋さんの買い物ツアーに強制参加させられるのですが、香水に興味のない男性もここで砂を取っておけば
良いお土産が出来ますよって…
カモ客かよ!
香水瓶は1,500円くらいしたので自分用! そもそも運搬で割れる不安しかなかった。 手荷物だと液体を疑われてスーツケースに入れるしかない厄介者でした。
その後、自宅で入れ物買ってきて、バラマキ用のナイル川とサハラ砂漠のセットを30個くらい量産w ほぼ無料で済んだな。
だってエジプト本当に食品がろくなもの無くて、全世界関係なく存在するばらまきチョコとクッキーしかないんだぜ?
この辺は本当に砂漠なので人口は7,000人しか居なくて、ほとんどがアスワンハイダムの従事者とその家族だそうです。
車窓から蜃気楼出てます。っていうかいつも出てる場所らしいです。 実際には水はないそうです。酷いw
着きました! アブシンベルです。
ナセル湖畔のコテージタイプの高級ホテル。
お昼過ぎに着いて夕方まで何も予定がないという。完璧だ。
ちなみにプールなんかじゃなくナセル湖で泳げばいいと思うでしょうが…
ナイルワニが居ますwww
見た目は立派なんですけどそこはほれエジプトだから…。 クーラーちょい弱い。 電気の接触で呼んで、冷蔵庫3回修理呼んで、ようやくかな。高級…。 ついでにいえば熱帯+湖+プールですから蚊に注意です。マジでやばいです。 ただ蚊の活動限界が35℃という事でこの日は夜でも大丈夫でしたwww って暑くて笑い事じゃないんだがw
いや実際ここ本当にこのホテルだけしかなくてここより良い所ないんです。wifiあり。
だから殆どのツアーはアブシンベル大神殿の夜のショーと日の出鑑賞できないんです。 日帰りで砂漠の往復するのが普通。
絶対にマストなのでホテルセティ指定の旅行を選びましょう。
にも拘わらず安かったのはオフシーズンで我々以外誰も居ないからw
ただこの日は居ませんでしたが、ナセル湖までクルーズ船のまま来るパターンもあるそうです。ただ上陸は出来ない。いや、ボートで行くかな。知らないよwww
さて遂に、メイン中のメイン観光ですよ! 滅茶滅茶順不同で書いといてあれだけど!
ある意味、この旅最大のメイン、何故ならばここは最南端で行くのがすごく大変だからです。 ピラミッドは確かに見たいが、行くと決めてしまえば実は簡単です。カイロ半日だけで良いのだから、3泊5日とかそれこそトルコのついでとか幾らでも行けます。
だから中途半端なエジプト観光するよりもここは一発で終わらせておきたかった。
飛ばしてしまうには諦めきれない場所だったのです。 といっても実は10年前にあやうくギリシャとセットで行くとこだったんですがねw
ホテルからは徒歩圏ですが、暑いのでバスです。駐車場からのアプローチですぐに台地が。
これが例のアスワンハイダムの完成で水没する羽目になった大神殿をこちらに移設したときに作った人工の山です。これを背にして向こう側に大神殿があります。
回り込むと見えてきましたよ。
おおぅ。 すげえ。
エジプト人の遺跡に対する関心の無さは異常だよwww 未だに殆どの遺跡触ったり登ったりし放題だぞ。しないけど。 壊れるに任せてるし…。
これ水没させてもいいやとか! ユネスコ乱暴だけど良くやった! これを機に世界遺産が発足しました。
方角的に夕日ではなく朝日なので、ここは大人しく暗くなるのをじっと待つ。 手持ちではこれが限界。
ガイドさんによるとこれの光と音のショーの時は周囲一帯全部消灯だから、天の川綺麗と言ってましたが、月が出ていたので見えませんでした。
光と音のショー自体はプロジェクションマッピングなので、見てないけど、他のルクソール、ピラミッドのショーと比べて一番評判がいいです。
といっても動画を検索すると分かるけど、出ません。というのもかなり控えめな明るさで、ラムセスのカディッシュの戦いとネフェルタリ王妃の愛の話なんだけど三脚をもってしても映りませんw だから動画は何処にもないです。 現地でもかなり暗いよ。
一方で終わった後はしばらくライトアップしていて撮影タイムになるので綺麗な写真は、幾らでも見つかります。
自分もたまたま三脚もってたので撮ってきました。(最近のカメラならこんだけ光っていれば普通に撮れます。)
…
……
………ただの絵葉書だなこりゃwww
ちょっと違うアングルから。 あんまり違いはないね。
翌早朝にすぐにリベンジタイムです。
左から2番の像は下に転がっているのが頭ですけど、これはもうラムセスの時代から地震で壊れていましたので修復はしません。
朝日が終わると入場します。
これ直ぐ近くに右側のネフェルタリ王妃の小神殿もあります。勿論カットです。
大神殿の中はこんな感じです。
カデシュの戦いの壁画。
幾つか部屋もありますが何の儀式用かは知りません。
一番重要なのは年に2回、ラムセス大王の生まれた日と即位した日にだけ
奥の像に光が差し込むことです。
その日じゃなかったですけど、人工の照明でそれっぽく光が差し込んでいました。
一番左は闇の神プタハなので元々当たらない設計です。
いやー満足した。ここまで来た甲斐があった! こんな暑い所でこんな巨大なもの彫り出すとかラムセス2世凄すぎる。 それよりもどうやって誕生日と即位の日にだけ光が当たる方角が分かったんだよ。 目の前にパソコンあってもそんなの計算できないんだが…
ファラオの中のファラオとか最も偉大なファラオとか建設王とか言われるだけのことはある。
そもそもあの映画十戒でモーゼの敵として出てくるファラオがラムセス2世であると言われています。
マジで!? お前超有名人じゃん!
勿論諸説あります。
映画があると急に知ってる人感が出てくるのは何故だろうww
十の災いとかとんでもない災難すぎるし、海は割れるし散々だが、エジプトにはそんな記録はないw
というかラムセス2世ってどの遺跡でずーっとカデシュの戦いの大勝利の話しかしないんだw
ちなみに敵国ヒッタイトの記録によるとヒッタイトの勝利となっているというww その戦いの後、世界初の平和条約を結んだことは双方同じ。
歴史学者による評価は両者痛み分けの引き分けが妥当とのこと。
ラムセスの嘘はちょっと盛った程度だからまだ分かるけど、ちょっとモーゼさんは信用ならないな。海を割ったとか絶対嘘だろ…。