ショクダイオオコンニャクを見に行こう!



お願いマッスルのフルを検索したら、ネットが一瞬でダイエットサプリの広告だらけになりました。ベレー帽ですこんばんわ。



博物フェスに行ったところ、植物関係のブースにてショクダイオオコンニャクが神代植物公園にて蕾状態との看板(素晴らしい配慮)があり、早速家に帰って神代植物公園のツイッターをフォローし、数日毎日ウォッチングしたところ、

まさに咲いたのが金曜夜で、土曜日に普通に行くことが可能!

調布というのは私の家からは1時間程度、これだけ条件整えられたらもう行くしかないわけです。

そもそもショクダイオオコンニャクとは!

別名をスマトラオオコンニャクといい、

図鑑やギネスなどで
必ず世界最大の花としてラフレシアと一緒に載っている花です。

正確に言うと、ラフレシアと違い、こちらは花序でありアジサイのようなもので小さい花の集合体で一つの花でないのですが、


ラフレシアは確かに最大ですが、高さが無いので



また寄生植物なので飼育が不可能なので、対してショクダイオオコンニャクは国内の植物園では結構育てていて、
極レアではあるものの開花実績があります。その度にニュースにはなるんですが、当然のようにニュースという物は咲いてその映像を撮ってから報道するのでそれでは間に合わないのです。

というのも、この
ショクダイオオコンニャクの開花は約2日しかないからですw 現地での最短サイクルは2年ですが、飼育下では19年掛かったとか、関東に限れば神代植物公園と小石川植物園、夢の島熱帯植物園など少ない場所しか開花実績がありません。

要するに今回の開花は激レアな上に、ここ神代植物公園では8年振り!土日という絶好の条件。それに加えて何よりも開花前に情報を察知できたことが大きい。




当然結構並んでいました。この時点ではTVの報道は無かったので、地元民か一部の植物マニア生き物マニアだけでしょう。人数制限方式で30名くらいずつ5〜10分くらいで交代。



やったぜ! とうとう見れたぜ! 
図鑑で見たやつ!

造り物では見たことあったけれども、本当にこの目で見れるとは思わなかった。

流石は世界最大の名にふさわしい215cm。隣に立つ一般的な職員と比べてもでかい!

実際に見ても
これデカすぎてリアル感がなくて結局造り物にしか見えないというw

さて問題のこの花のもう一つの異名である
死臭花という謂れとなった、腐敗臭はどうだろう?

クンカクンカ…。

クンカクンカ。





うーん。全く匂わない。 周囲の人も全く分からないという感想。職員さんに聞いてみると昨晩咲いたときは腐った匂いがしたとのこと。

時間は22時くらいがピークだったと。 植物園の開園時間は通常17時までであり、今回は特別なので19時くらいまでやっていたもののそれでさえ間に合わず
一般のお客さんでは嗅ぐことは出来ないとのこと。

そしてこの花、いつも夜に咲くそうです。それも2日間咲くとwikiには書いてありましたが、正確にいうと開くのは一度きりで、あとは花が閉じていき、崩壊するまでが2日間であり、
真に咲いて匂っていると言えるのは、ほんの数時間であることが判明。

マジか、これだけ条件のいいタイミングで出かけたのに無理なのか!




時間が来たので撤収。次の客と交代です。

勿論もう一周してもう一度並びます。





配られたパンフレットによれば内部はこんな感じ。 真ん中の竿の部分が小さな花の集合体でそれを葉が取り囲む構造。



同じサトイモ科のアンスリウムみたいな構造です。

ただショクダイオオコンニャクの場合、周りの開いた花が閉じて死臭に集まって来た甲虫類を閉じ込めて、2日後崩壊した花から脱出した花粉まみれの甲虫が別の個体に花粉を媒介して受粉するという流れ。


で、色々疑問なので職員さんに聞いてみました。

べれ「虫媒花で数年に一度しか咲かないという事は、現地では一斉に咲くという事でしょうか?」

職員「いや、それがそうでもないんですよ。相当効率悪い植物ですよ。」

べれ「マジか…」 ドン引き。

それじゃせっかく花粉が付いた虫達が、受け手側に出会わないじゃないか…。 こんなのがよく現代まで生き残ったものだ。奇跡だなこれ。

まあ実際は地下茎から増えるのがメインで、有性生殖は滅多にしなくても良いんだろうけども…そうはいうてもこれじゃ壮大な公開オナニーじゃあないか!。


英名Titan arum。学名のアモルフォファルス・ティタヌムは、 変な形をした巨大な男性器という意味。 

なるほど合ってた。


ショクダイオオコンニャクをネットで何度も検索しましたが、全然広告が変わらなかったです…。