ショック・サイエンス
私の名前は、あすかべれお、漫画家です。そしてもうひとつサイエンス・エンタテイナーという肩書きを持っています。
サイ苦労「あすか先生!」
あすか「どうしたんだい?サイ苦労。」
サイ苦労「新しい冷蔵庫が来てるよ。」
あすか「ああ、前のがこの暑さで氷作れなかったからね。」
サイ苦労「へえ、見ても良いかな。」
扉が両開きだ!!!
サイ苦労「そ、そんな!?これは魔法なの?」
あすか「、、、確かにこれは不思議だ。一度調査する必要があるな。」
あすか「組織に連絡してみよう。」
カトウ「ふむ、話は分かりました。ですが私からはまだ教えられませんね。」
あすか「まだ時期が来ていないと。」
カトウ「ええ一般大衆にはまだ公表は早いかと思います。」
サイ苦労「でも知りたいよ!!」
カトウ「、、、では私から教えることは出来ませんが協力は致しましょう。」
あすか「教授やミスターカトウに頼れないとなると、まずはメールだな。」
サイ苦労「シャープのお客様相談室だね。」
あすか「ああ、、、おや、お盆で返事が22日以降になってしまうとなっているな。」
サイ苦労「どうするの?待つの先生?」
あすか「ふふふ、こういう時はなサイ苦労、裏技を使うんだよ。」
メール
「両面開きの冷蔵庫を買ったのですが、その仕組みが分かりません。妹に答えられずに困っています。特許に関わるのなら仕方ありませんが、公開できる範囲で、かつ素人にも分かるような説明があるようでしたらお教え願えませんでしょうか?よろしくお願い致します。」
サイ苦労「先生、、、。妹なんか居ないじゃないか、、、。」
シャープお客様相談センター「平素は幣社商品をご愛用賜り誠にありがとうございます。
この度は、弊社の冷蔵庫をご購入頂きありがとうございます。
両開きは弊社の特許になっております。原理は本体側上下左右に
合計4つの軸があり、ドア側にもそれぞれ軸に対応する溝が
あります。ドアを開ける時、開ける反対側のドアの溝に、本体側
の軸が入り回転します。
Webで簡単ですが紹介されておりますので、文で説明させて
頂くよりはわかり易いと存じます。ご参照願います。
http://www.home-tv.co.jp/entame/gimon/00428/index1.htm
以上、簡単ですがよろしくお願い申し上げます。」
あすか「見ろ!翌日に返ってきた。妹といっておけば大抵の無理は通るものなのだよ。」
あすか「あらこの紹介されたページ、事前調査で見たな。これだけじゃ分かり辛かったからメールしたんだがまあ、仕方が無いな。」
あすか「事前調査では古文書も見つかったぞ。未解読だが。」
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】特許第3479410号(P3479410)
(24)【登録日】平成15年10月3日(2003.10.3)
(45)【発行日】平成15年12月15日(2003.12.15)
(54)【発明の名称】扉開閉機構
(51)【国際特許分類第7版】
F25D 23/02
【FI】
F25D 23/02 D
【請求項の数】11
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願平8−119323
(22)【出願日】平成8年5月14日(1996.5.14)
(65)【公開番号】特開平9−303942
(43)【公開日】平成9年11月28日(1997.11.28)
【審査請求日】平成11年10月1日(1999.10.1)
【前置審査】 前置審査
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号
(72)【発明者】
【氏名】義川 隆司
【住所又は居所】大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内
(74)【代理人】
【識別番号】100103296
【弁理士】
【氏名又は名称】小池 隆彌 (外1名)
【審査官】 長崎 洋一
(56)【参考文献】
【文献】特開 昭58−148380(JP,A)
【文献】実開 平4−39690(JP,U)
【文献】実開 平3−97182(JP,U)
【文献】実開 平1−136384(JP,U)
【文献】実開 平2−77571(JP,U)
【文献】実開 昭60−93886(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.7,DB名)
F25D 23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 扉側又は扉が取り付けられる本体側の左右両端部に扉の中心線に関して対称に設けられた一対のスライドカム部材と、前記本体側又は扉側で前記各スライドカム部材に対応する部位に対称に設けられた一対のロックカム部材と、該ロックカム部材に設けられた軸孔を貫通する状態で取り付けられたヒンジピンとを備え、前記スライドカム部材は前記ヒンジピンと水平方向で係脱自在な第1溝カムと、第1溝カムと連続し該第1溝カムに案内されたヒンジピンとの係止を扉閉止時に行なう第1係止位置から更に扉開成時にスライドカム部材の回転軸となる第2係止位置まで移動可能な第2溝カムとを有するとともに、前記第2溝カムの外周に設けられた第1カム突起を具備しており、前記ロックカム部材は第1係止位置で前記第1カム突起と係合関係になる第2カム突起を具備してなることを特徴とする左右開きの扉開閉機構。
【請求項2】 前記スライドカム部材の第1溝カムは、一端部から中央に向かって形成されている請求項1に記載の左右開きの扉開閉機構。
【請求項3】 前記スライドカム部材の第1カム突起と、ロックカム部材の第2カム突起に、第1係止位置で相互に当接する段部が設けられている請求項1に記載の左右開きの扉開閉機構。
【請求項4】 前記スライドカム部材は第1,第2カム溝及び第1カム突起よりも扉中心線寄り側に、両側面が円弧状に形成された外カムを有しており、ロックカム部材は第1,第2カム突起によりヒンジピンをロック保持する際に前記外カムと係合するように配置され両側面が円弧状に形成された外カムを有している請求項1に記載の左右開きの扉開閉機構。
くそ長いからここまで、本当はこの10倍の分量ある。
あすか「仕方ないな。分かりにくいから自分で実地で調べるしかないな。フィールドワークは基本だ。」
そういう訳で私は、クルピラを探しに秘境へと旅立ったのだ。
あすか「、、、さて要するに冷蔵庫のドアと言うものは開け閉めの動力は、人間が行うのであるから特に配線は必要ない、わかるな。
サイ苦労「うん。」
あすか「では問題は蝶番(ヒンジ部)なのだが、サイ苦労お前の推理を言ってみろ。」
サイ苦労「うーん電磁石を使っているんじゃないかな?」
あすか「、、、違うな。先程も言ったがそれでは配線が必要となる。まして複雑な回路は故障の元だ。家電である以上10年は故障は許されないし、毎日3回は必ず開けるものだ。単純でなくてはいけない。」
あすか「これを見ろ、本体側の右上だ。軸が見えるな?」
サイ苦労「うんうん。」
これがそれに対応する扉側の右上だ。
あすか「これが左右対称で、かつ下側にも付いている、四箇所だ。」
あすか「これでつまり閉めた状態では、軸が奥の丸いところの近くまでいって嵌っているんだ。開ける時に右から開けると左の丸いところに軸がぴったりはまり回転軸になるんだ。そして開ける側の右の軸は溝を通って外へ抜けれると言うわけだ。」
サイ苦労「ああああ、なるほどおおお。」
あすか「ここまでが紹介されたHPにも書いてあることだ。図が小さくて実際に見るまで分からなかったがな。」
サイ苦労「電磁石とか魔法とか使わなくても出来るんだねえ。先生。」
サイ苦労「あれ!?でも待って!?これだと両方同時に引けばドア外れないかな?」
あすか「うん、そこだね問題は、HPではそこに言及してなかったんだ。」
あすか「でも勿論外れないんだ。それは初日に引っ張った俺が言うんだから間違いない。」
サイ苦労「、、、やっぱり試したのか、、、。」
あすか「まあ元々の扉の重さとペットボトルとかの荷重もあり外れるようだと、とても安全面から発売出来る筈はないんだ。」
あすか「秘密はここにある。」
あすか「右端に軸があるだろう?そしてその15cmほど左に白い突起が見えるだろう?」
あすか「そしてこれはその扉の方だがその第二の突起に対応するY字の溝が見える。」
あすか「で、そもそもこのドアを開けるときは取っ手をガチャってする。」
サイ苦労「車の取っ手と同じ感覚だね。」
あすか「すると下側についてるさっきの突起物に対応する場所がスライドする。」
あすか「つまり図にするとこうだ。」
サイ苦労「あんまし上手くないね。黒が冷蔵庫本体で赤が扉側だね。」
あすか「スライドというか押し上げる感じなんだ。で、結果、扉全体が軸一個分上にずれる訳だ。」
サイ苦労「ああなるほど、最初に一個分上にずれてガポッて嵌ってから開くんだね。」
あすか「逆にあけても対照だから同じ。両方同時に開けようとすれば内側の軸棒が引っ掛かって外れない。」
サイ苦労「おおおお、ナルホドなるほど。」
サイ苦労「謎は全て解けた。」
サイ苦労「特別な技術は何も使ってなかったとは、、、。凄いぞシャープ。」
あすか「まだだ、まだ終わらんよ。」
サイ苦労「!??」
あすか「私は調べている内にあることに気が付いた。」
あすか「冷蔵庫は女の子なんだ!!!!!!」
サイ苦労「!???」
あすかポルナレフ「何を言ってるのかわからねーと思うが、俺も何を言っているかわからねー。」
あすか「まず証拠を挙げよう。何度も出てきた両面開き。」
あすか「これは勿論、りょWOMEN開き。つまり女だ!!!!」
サイ苦労「!!!!!」
あすか「別の製品には観音開きの製品もある。観音開きが何を意味するかは言うまでもないな。」
あすか「売りの一つにハニカム抗菌脱臭触媒とある。これが はにかむ(*´д`) なのは明らかだ。」
あすか「決定的な証拠は名称だ。冷蔵庫、つまり 蔵 冷子。見るからにツンデレな名前じゃないか!!!」
サイ苦労「!!!!!!」
あすか「うまい。今日の麦茶は良く冷えてるなあ。」
冷子「か、勘違いしないでよ。別に、あんたの為にやったんじゃないんだからっ!!!」
あすか「そうか?でも今日のは特別冷えてるぞ?」
冷子「今日は外が熱かったから、、、冷やしておこうかなって、、、。」
冷子「ちょっっ!べ、別にアンタの事なんか好きでも何でも無いんだからねっ!!!」
冷子「は、はやくドア閉めなさいよ!恥ずかしいじゃない!!!!!熱くなってきちゃったじゃない馬鹿!!!」
あすか「ツンデレはあはあ(*´д`)」
サイ苦労「、、、、、先生、、、。」
サイ苦労「先生、仮に百万歩譲って冷蔵庫がツンデレ少女だったとするよ。でもだから何なのさ?」
あすか「分からないか?シャープの恐ろしい陰謀が?」
サイ苦労「分からないよ先生。」
あすか「冷蔵庫と人間の間には子供が生まれないんだよ!!!!!」
あすか「子供が生まれない以上、人類はこの世代で滅亡する。つまり冷蔵庫は人類絶滅装置なんだよ!!!」
サイ苦労「、、、な、何て目の付け所がシャープなんだ。」
あすか「この作品上のすべての説は、サイエンス・エンターテイナー『あすかべれおの説』
として、月刊「ワンダーライフ」誌をとおして、世の中に公式に発表するものです!
」
母ちゃん「ちょっと、冷蔵庫開けっ放しにして何やってんの!!!」
あすか「うはwwwwっ母ちゃんwwwww勘弁wwwwwゴメスwwww」
ちなみに今回「あすかあきお」でいくかMMRのキバヤシでいくか非常に迷ったのですが、MMRは偉大な先駆者が居るので避けました。つーかそれでもパクリだな。ネタはオリジナルだけど。
参考までにご紹介
HMR HAMEX−MAN
http://page.freett.com/hamexmen/baka/hmr/index-men.html
チョンキバヤシ最高!!!