ロイヤルウイング機関室見学プラン
年末年始テレ東は池の水と充電とYOUばかりじゃないか!でも見ちゃう!ベレー帽ですこんばんわ。
ロイヤルウイングと言えば横浜の大桟橋に居るレストランシップですが、今年2019年3月から機関室見学プランを平日10名限定で開始しました。
レストランシップといえば一人では行き辛いですが、機関室と操舵室の見学とあっては行かないわけにはいかない!
クリスマス近かったのサンタが鎮座していました。
お尻側もこうやって尖っているのは今では珍しいそうです。普通は絶壁。
ランチクルーズは12時出港ですが、見学プランの人は1時間早く11時から乗船です。
今回の見学コース付きは私独りだったので、マンツーマンで案内していただきました。
予約したとき残数僅少だったから見学は沢山いるのかと思ってたけど、ただのランチクルーズの人の予約で埋まっていたのねw
まずは船の航海日誌風の小冊子とボールペンと半年間乗船無料券を貰いました。
その資料によりますと
2,876t 全長86.7m 幅13.4m 旅客定員630人
特筆すべきはこの船が1959年製で60歳という現役としては日本最古の船ということです。世界でも稀。 普通は船は30年が寿命と言われているのでメンテナンスが超凄いという。
はじめは関西汽船で大阪〜別府で「くれない丸」という豪華客船だったそうです。 カーフェリーの登場や陸上交通の発達により引退。
1988年から横浜でロイヤルウイングとして復活。
とはいえ内装は更に2001年に大改装しているのでそんな古い船には見えません。 というか説明受けるまで全然知らなかった。
さてまずはヘルメットと手袋を着用して機関室へ。 中央の細い階段より下の部分は撮影禁止です。
この後にはちゃんとしたランチを食べるので、ちゃんとした格好が望ましいが、ここを通るので汚れても良い服と歩きやすい靴で来る矛盾があるのだ。 壁に触れたら油がべっとりだ。
見よ。この武骨な海の男の職場を。 実際に出港直前なので働いている人を邪魔しないように見学です。
機関室を見て回れるのは海の日とか、のりものフェスとかでも凄く珍しいですが、普通は氷川丸の機関室くらいしか見たことないんじゃないでしょうか。
その氷川丸が1930年製で、どちらかというとそちらに近い船です。 もはや博物館が現役で動いているといっても良いです。
とはいえ流石にあと数年もすれば引退するでしょうから行くなら早いうちに!
シリンダーヘッドカバー。 ビニールの奥にある筒が替えのシリンダーです。
法律によって外して点検しなくてはいけないのでその予備。
外したらクレーンで上から出すそうです。数センチレベルで吊って操らないと取り出せない…。
にしてもこの写真の格好いい事よ!
物凄く急な階段で地下へ降りていきますと、ここからが撮影禁止だったので写真が無いですが、冊子には写真付きの解説があります。
じゃあ何で撮影禁止なのか…。働いている人が映っちゃうからなのか。 油で汚いからネットでは見せたくないのか。 (Googleの会社見学じゃないんだからこういった機械系が機械油で汚いのは当たり前の話)
計器の全てがアナログで、コンピューター的な要素は一切ないです。バルブを開けるバルブを閉める!針を読む。全部手動だ。素晴らしい!
客が通る場所ではないので狭い通路を、ヘルメットが天井を這うパイプにガンガン当たって一通り見て戻ります。
配電盤や居住区のお風呂、機関室の防水扉、発電機、うーん渋い。 こっちを客室にしてはどうだろう?
先ほどの場所に戻って、エンジン始動を見学します。大きな音がするというので耳栓を貰ってましたが勿体ないので付けませんでした。
動画も撮っていいという事でしたが、でもそれがyoutubeにうpして良いということとはイコールでなさそうなので、やめときます。というか上手く音が拾えてなかったです。小っちゃい音に聞こえるので印象変わっちゃう。
蒸気のプシューという音とともに小気味いいエンジン音が鳴り響きます。 エンジン独特のリズムがあるのでなるほど沈黙の艦隊でソナー担当が聞き分けてるのはこのリズムか!と。
ピストンの下にはシャフトとスクリューがそれぞれ付いているんですが。 古い構造なので今と違ってクラッチが無いそうで空回しが出来ないので左右で逆進かけて釣り合わせている状態です。
そういった細かい説明もマンツーマンだからか、俺がマニア体質だからかどんどん教えてくれます。
この船は姉妹船とバルバスバウの試験航行を行ったことでも歴史的に有名らしいです。
バルバスバウというのは船首の赤いシャクレ顎の形状の事。
ちなみに横浜の湾から出ないこの船でも24時間体制で泊まり込みしなくちゃいけない決まりらしくて、22日間勤務して8日間の休みのサイクルだそうです。
普通の船乗りは3か月の連勤と1か月の休みなので、それでも全然短いという事で人気だそうです。
そんなこんなでエンジンが動いたのでもうすぐ出港なので機関室の見学は終わり、操舵室に行きます。
操舵室から出港まで見ていられるのです!
とそのまえに、特別個室を見学です。 ウェディング利用とかよっぽどの記念日でしょうか。 こういうのも見れるのは見学の利点。
ここには
石坂浩二製のロイヤルウイングがありました。 同型船のむらさき丸のキットを魔改造したもの。
操舵室です。
ここ入れてくれるうえに、
舵をもって記念撮影。
汽笛を鳴らすことが出来ます。本番で。 ちょマジか。
4秒鳴らす-3秒休み-4秒鳴らす-3秒休み-4秒鳴らす だったかな。
汽笛を鳴らせるのは俺は知らなかったしHPにも乗ってなかったけど、これもっと告知すべきでしょ。
良い音だ。 汽笛の意味はさようなら。 周回クルーズだから戻ってくるけども。
ちなみに船長が帽子被って無いのは私が被っているからですw
この日、向かいには
ダイヤモンドプリンセスが居ましたが、こちらが出港の時、桟橋やダイヤモンドプリンセスからもこちらに手を振ってくれていましたが、残念だったな。それは偽の船長だ! 普通に俺が手を振っていました。いいのかw
何このタモリ電車倶楽部並みのVIP対応はw
ここからは絶景だな。
舵や羅針盤は当初のままですが
最新のソナーやらGPSやら備えていました。うーん残念。
でも操作系は完全にアナログのままです。すなわち目視と舵次第。 針を見て5度スターボー。サーとかします。オートパイロットとか邪道ですよ。 ただ私としては、とーりかーじ、おもーかじと日本語で言ってもらいたかったし、第三艦橋は被弾してもらいたいし、弾幕薄いよ何やってんの!と怒って欲しい。
ここでロープを巻き取ったり、出港までのずーと船長のすぐ隣で仕事を見ていました。 なんか食事に呼びに来るのが遅かったので動いてからもベイブリッジに近づくくらいまで居たのかな。
実はこの間にもっと凄いことも体験させて貰いました。
正にタモリ並みの待遇でしたが、多分ここで書いちゃうとまずい事だと思うので詳しくは書けません。 現場じゃOKでもネットとか公にするとダメな事ってあるじゃないですか。
いやー良い経験だったと。 これ9,600円とちょっと値段しますけど、ただのランチクルーズでも6,050円なので社会科見学代は3,500円位だし、しかも半年間の乗船無料パスがもらえるんです。
そもそも汽笛ならすだけでももう元取れるでしょ。
ここからは普通のお客さんと同じです。
横浜なので中華バイキングです。 当然フカヒレスープ。
レストラン船なので、入れるのは自分のフロアとデッキだけなんですよね。 コース料理の人の部屋とか、貸し切りの部屋とかもあるからそーゆーのは見られない。 あまり船内はウロウロできないんですよ。
行けるのは入り口とお土産売り場くらいかな。 横浜名物の横浜ハーバーとか海軍カレーとか赤い靴チョコとか
横浜で100年以上続く老舗海苔問屋の海苔が売ってました。
勿論買った。 流石に崎陽軒は無かった。
船絡みだと船型の箱のクッキーとか絵葉書とキーホルダーはあったかな。 ピンズだけ購入。
満足した!
もうちょっとこの機関室・操舵室見学プランは世間に知られても良いと思う。 社会科見学ブームとやらはどこへ。
来年はオリンピックで船一杯来るし、クルーズブームも本物になってきたのでもっと船盛り上がって欲しいぞ。