MPM 目黒寄生虫館



駅で
KIOSUKkwsk(くわしく)と読んだVIPPERな俺が来ましたよ。

やってきました、目黒寄生虫館。割と雑誌で紹介されたりして隠れたデートスポットになってるそうです。

、、、おまいら俺の居場所に割り込んで来ないで下さい。一人でひっそりと見させてくだちいな。
まあ、興味本位なのは漏れも同類なので仕方ありませんが。
さて目黒寄生虫館に来るのは二回目です。15年位前、中学生の頃に一度来ています。平成になって一度立て替えてますから立替前ですね。その頃は建物がこんなビルじゃなくて、いかにも地方の郷土資料館的な風貌で中もそんな感じで誰も居なく扉も入っていいのかどうか分からないくらい、駄目スポット感があったのを覚えています。

それが今やカポーやVIPPERが来るまでになったと言うことです。
さて初めに断っておきますが7階建ての建物ではありますが1Fと2Fだけが一般展示なので規模はとても小さいです。普通の人なら20分もかからず回ってしまうと思います。かくゆう漏れも中学生のときは、標本の意味するところが分からずすぐに飽きてしまったのですが、
今は違う。

ふとみると我が本棚には
「笑うカイチュウ」 藤田紘一郎 講談社文庫
「空飛ぶ寄生虫」 藤田紘一郎 講談社文庫
「寄生虫館物語」 亀谷了 文春文庫
「パラサイト・レックス」 カール・ジンマー 長野敬 訳 光文社
「世界の奇病・感染症マップ」 中原英臣+佐川俊 経済界

と、本が並んでます。もっとあるけどお勧めできるのはこれだけ。特にお勧めは「寄生虫館物語」これを読むとこの寄生虫館の設立の話が載ってます。寄生虫に掛ける館長の情熱を見た建築会社の社長さんが、ある時払いの催促なしで無償で建ててくれたと言うから凄いです。全11冊の「寄生虫の学の研究」という本の出版に当たっても、これまた出版者の社長がただでいいからといってくれたそうです。協力者に恵まれて幸運だったと言ってます。
幸運じゃなくて人柄なんだろうなあと俺は思います。ある意味でオタクな館長さんの本気の熱意と言うものが、周りにも伝わったのでしょう。何かに打ち込んでる人間はやはりかっこいいものです。
ですが、今バブル崩壊もあって入場無料なことと合わせて資金難になっているそうです。
ですから寄付の意味も込めてグッズを買ってきました。

左がサナダムシTシャツ2400円右がアニサキス(本物入り)キーホルダー1200円。
まあ俺は普通に使うつもりで買ってますがね。


さて本を読んでパワーUPした俺は、標本の一つ一つが何なのか前以上に分かるようになっていましたよ。

憧れのフクロムシとの対面。

えと、解説が書いてなかったので俺が解説します。読んだ複数の本の受け売りですが。
下の蟹の腹部に袋状のものが見えると思います。それが蟹の生殖器に寄生する同じ甲殻類の親戚フクロムシです。蟹の生殖器を破壊して去勢し、生物としては
オタク同様に生殖活動を終わらせてしまいます。ゾンビと化した蟹はその後もフクロムシの為に餌を取ったりして普通に暮らします。生きていかなくてはいけません。そして脱皮とか抜けた鋏の再生とかは停止します。全てのエネルギーはフクロムシの為の物になります。そして蟹はまるでそのフクロムシが自分の子供であるかのように大事にブラッシングなどして世話をします。オスなのにメス化させられてしまうのです。

といった具合です。


ですからこういう


大メジャーなサナダムシを見るのも良いですが知識があれば地味な標本も楽しめますよ。

8.8Mの同じ長さの紐と戯れる漏れ。


前の建物のときは症例のグロい写真がもうちょっとあったと思ったのですが減ったのでしょうか?


キャーキャー言いながら夢中なカポーがうざいです。彼らは今後ちゃんと寄生虫に関心を持ってくれるのだろうか?



身近な犬回虫と猫回虫です。

犬フィラリアと、その心臓

後はまあ地味なんで略します。

もう一つ
漏れの大好きな寄生虫レウコクロリディウムというのがいるんですが、見当たらないので思わずミュージアムショップの女の子に聞いちゃいましたら。

店員「上の階に居る研究員に聞いてみます。お待ち下さい。」

とか言われちゃって、焦った。興味本位なのに研究員呼ばれるとは思わなかった。ヤバスwwww

研究員「
なんでしょう?」超不機嫌

べれ「あ、あのレウコクロリディウムって置いてありませんか?」
超小声。

研究員「ありません。それだけですか?もういいですか?」超戻りたさげ

べれ「は、はい。ありがとうございました。わざわざすみません。」

何このやり取り?つくづくネタに困らない男だ漏れは。


レウコクロリディウムとは?

巻貝の一種といっても要はカタツムリなんですが、そいつに寄生する悪魔です。この悪魔はカタツムリの目に寄生します。するとカタツムリの目はまるで芋虫のように変化します。



こいつにとってカタツムリは中間宿主なので最終宿主である雀などの鳥類の腸に入りたいと思っています。すると、こいつはカタツムリの脳に働きかけ本来絶対行かない木の上まで移動させます。そしておもむろに目玉の縞模様を蠕動させ、さも芋虫が這っているかのような動きをします。それを見た雀は大好物の芋虫だーと、本来食わないカタツムリを丸ごと食います。おめでとう!!!


ややこしいな、寄生虫大好き!!

まあ、この辺で止めときます。もっと知りたい方は紹介した本でも読んでくださいな。後は説明すればするほど、もう何も食べられない。何処にも怖くていけない。という事態を招くので。


忠告だけはしておきます。熱帯地方には出来るだけ行かないこと。行くなら勉強すること。行った後、体調がおかしくなったら何年経っていても行ったことのある熱帯地方を言うこと。何人もの医者に見せること。(残念ながら日本では虫は誤診されがちのようです。)
川の生き物は生で食べないこと。生野菜は良く洗うこと。
ペットとの接触の後は手を洗うこと。

寄生虫を必要以上に怖がらないこと。
彼らは本来の最終宿主に居るときは殆ど悪さはしないです。人間で被害が出るのは本来人間のものでない寄生虫が間違って入り込んだときだけです。その為、暴れてしまうのです。もともと宿主を殺しては生きられないのが寄生虫。
ニートだって親が居なくちゃ生きられないでしょう?それと同じ。

さて今日、ちょっと行く前に資料見てたところ、熱帯の寄生虫で頭骨に穴を開ける奴が居るとのこと、これでピンときたのが古代超文明系の本でマヤ辺りで古代の外科手術後として穴の開いた頭蓋骨の紹介が必ず入るのですが、今日これがそれなんじゃないかと思いました。
一つの事を極めるのも良いのですが、広く浅くにもそれなりに意味はあるなと思いました。


さて自宅の顕微鏡でも覗いて見ようかな。

そうだ、それよりも
うどん食おう。もやしでも入れれば完璧だ。

どん兵衛わっしょい!どん兵衛わっしょい!