るるぶに載ってない京都
電話口で漢字の説明をするときに、乃木将軍の乃って言ったら「乃木坂」の乃でよろしいですか?と言われました。いや乃木坂の由来が乃木将軍の家がそこにあったからなんだが… ベレー帽ですこんばんわ。
さて年始に京都へ行ってきました。とはいえただ京都の観光と言いましても世界有数の観光都市で、テーマが必要です。
今回は家族友人とは行きにくい京都です。
清水寺や伏見稲荷などは修学旅行や家族と行ったりパッケージツアーで行けばいいのであって、私が一人旅を好むのは正にその誘っても乗ってこないようなマニアックな場所に自由に行けるからです。
まずは
京都国立博物館です。 国内には東京国立博物館、奈良国立博物館、京都国立博物館、九州国立博物館の4つがあります。
こちらは撮影NGでした、東京は近年急速に撮影OK、SNS歓迎の兆しが見えてますが、京都は全般的に撮影禁止の流れが強いです。
さてこの京都国立博物館、遠征していく価値はあるのかというと、実はありません。
というのも誰もが知っている所蔵品はあるにはあるのですが、殆どが倉庫の中で展示に出すのは限られた期間なのです。
有名なのでは 例のあれ
騎馬武者像…何時の間にか足利尊氏じゃなくなった奴ですね。 私の行ったときには展示されていませんでした。
尾形光琳の竹虎図 これがゆるキャラの元ネタですね。 私の行ったときには展示されていませんでした。
私が行ったときに展示されていたのはこの雪舟の慧可断臂図(えかだんぴず)国宝くらいでしょうか。目を引いたのは。
ミュージアムショップで買ったガイド本の「名品120選、京へのいざない」を見ると所蔵品は知っているものもありますが、それも美の巨人でやっていたから知っている程度のことで、教科書で見たとか前から教養で知っていたという品はありませんでした。
東博に比べても更に仏画、書画、掛軸、巻物などが多くモノクロの渋いものが中心です。 あとは色褪せた金箔金泥。
これは通好み過ぎる…道理で客が全然居ないわけだ。 京都自体は年末年始で人で一杯なのにw
これは地味過ぎてお勧めできない。一人で来ておいて良かった。大ブーイングを食らうところだったよ。
清水三年坂美術館
明治の変態的超絶技巧の作品を集めた美術館。
村田製作所の創業者の次男が設立したらしいです。明治の超絶技巧はそれこそ東博や超絶技巧展などで凄い感動して、ここにはかなり前から行きたかったので、一人京都でようやく行くことが出来ました。
…でしたが実際には東京で見た展覧会の方が良かったですw
名品は何処かの巡回展に貸出でもしてるのか、なんか小粒なものしかなかった印象。それに東京では現代作家の超絶技巧もあったので尚更そちらの方が良かったし、そもそも東京国立博物館に常設で凄いのがあるしで、展示の小ささもありスケールダウンが否めなかった。
撮影は禁止でした。
漢字ミュージアム
漢字検定が運営する漢字にまつわる博物館
今年の漢字の原本がズラリとあったり、漢字の歴史、甲骨文字、中に入れる湯飲み茶碗。
ここは意外にも万人にお勧めです。
そもそも漢字という物は単純に面白いもので、由来とかも雑学の宝庫でそもそも漢字を嫌いな人間など居ない。ここまではOKですね。
世間的には漢字なんてものは覚えさせられるものなのでNGかもしれませんが、そういうの離れれば漢字の歴史とかパネルを読んでいると普通に面白くて仕方がない。
ちなみにというか当然なのかここには子連れの家族しか居ません。それも眼鏡のガリ勉の子とそのザマス親?です。(偏見)
一人で来てるヲタクは多分俺だけなんじゃあないかな。
そもそも立地的に祇園のすぐ近くにあるので芸者遊びする前に祇園が書けるようにしておくのが良いのではないでしょうか。
そして祇園に来たからには気になるのが芸者遊びなのですが、当然御1人様で一見な私なんかはアウトオブ眼中なエタヒニンなので、仕方なく
ギオンコーナーという外国人向けの簡易日本芸能体験施設に向かいました。
QKG 急に草間彌生が祇園に出てきた
ここは日本人は1割も居ないという超インバウンド向け施設でむしろ日本人がアウェイなんですが内容的には、茶道、生け花、琴、雅楽、狂言、舞妓踊り、文楽を60分で全部見るというせわしないイベントです。
今回年始という事で文楽が中止で、舞妓との記念撮影で代替とされていましたが、これは手っ取り早くて良いと日本人なのに飛びつきました。
ただし本当に外国人向けなので外国人2500円、日本人3150円という逆差別的値段設定です。 アンコールワットもタージマハルも現地人は無料で外国人のみ料金を取っているというのに…。
一つ一つは全く面白くなく、狂言は笑いあるのでちょっとは楽しめるとはいえ、死んだ伝統芸能だとは思いました。
これに関しちゃ家族でも誘えば興味を持つだろうけど、いかんせん3150円×人数となるとやはりお勧めできない。そんなに楽しくないし勉強にもならないし!
値段設定が高すぎる印象。1500円が妥当! でも実際の舞妓体験だったら数万円じゃきかないだろうし、雅楽とか狂言にしても本格的なものなら長過ぎて寝てしまうからこれで良かったのかもしれない。
仮にZOZOTOWNくらいに成金になったとしても、芸者遊びするよりピンクコンパニオン呼んだ方が良いよね。
こんな所にも行きました。
なんでもない寂れた街に見えますが…
あの信長公の本能寺跡です。全く案内も無いのでグーグル先生だけが頼りです。
ここには以前、本能小学校があったようですが、現在はその建物を残しつつ、本能消防署、役所関係、老人ホームなど、テナント貸しと色々入った施設となっています。 私以外に歴女が二人来ているだけでした。
元々本能寺跡は老人ホームだと聞いていたので当然ながら一人で行くしかないスポットです。
そして石碑以外には事前情報通りに本当に何もないので滞在1分で終了w
結論的に今回回った施設は全て外れであったといえるでしょう。とはいえ行くまで分からなかったのでやはり一人でロケハンしておいて良かったという感じでしょう。
そもそもが博物館・美術館という物は京都に限らずリピートするようなところは少なくて、私が胸を張ってお勧めできるのは
大塚国際陶板美術館
ホキ美術館
東京国立博物館
国立科学博物館
国立西洋美術館
足立美術館
東京富士美術館
の神7でしょうか。
さて京都は2泊三日だったのでほかにもメジャーどころをあちこち行っているのですが、一人でしか行けない場所のメインに行ってきました。
京都大学吉田寮です。
まず吉田寮って?となると思いますが、
大正に建てられた築100年以上の日本最古の学生寮です。
一番分かり易いのはこの吉田寮を大掃除した記事かな。
こっちは拾い物画像。
これはヤベえww おじゃまんが山田君とかトキワ荘の世界だよ!実際はもっと古いのだけれども。
当然のことながら私でも知っていたし、廃墟マニアの間で有名です。
とはいえ何でこんなことになっているかというと、建て替えるお金がないとかそういう話では無くて
簡単に言うと、学生自治という中核派とか革マル派とか、え?今2019年だよ?っていう学生運動の生き残りが未だに根強く残っているからです。
現在、学生自治で有名なのは北海道とここと隣の熊野寮でしょうか。
直近では2018/11に機動隊が家宅捜索してますw 注 1960年代じゃありません
そんな感じで、吉田寮はノンポリとの事なのですが、直接聞きはしませんでしたが1時間の見学のうち、40分くらい学生自治とは何かの説明と学校に対する愚痴だったので、かなりアレかなと思っています。ちなみにデモの呼びかけと炊き出しのビラはハングルで書かれていました。
ここは強めの撮影NGなので、見学会に参加して許可のある所だけ撮ってきました。
私は勿論そんな学生運動には興味は一切なく、廃墟的な興味と、タイムスリップ感を期待しているのであって、今住んでる人たちには保存活動的には邪魔なのでw
住んでる人は加湿器とか窓付けクーラーとかどんどん現代の家電を持ち込んでますし、火災報知機の取り付けもしましたので、このまま住まれるとどんどん補修をしてしまうので私的には好ましくないかな。
ここは今現在は京大生じゃなくても誰でも入居できるみたいです。もちろん学生自治の審査が通ればですが、入って見学するのも別にいつでも自由に入ることは出来ます。
ただ写真に関しては僕らは動物園の動物じゃなくて普通に卒業まで生活している場なのだからプライバシーは守って欲しいとのこと。
そうはいっても常に見学の人がパシャパシャSNSしに来ちゃう状況ではあります。 だって撮らずにいられない圧倒的な絵力があるのだもの吉田寮。 尚更住人には出て行って欲しいぞ。
あといつでも部外者でも誰でも宿泊棟に泊まることが出来るので、実際バックパッカーの外国人も何処から聞きつけたのか泊りに来るそうです。 以前は200円という宿泊費だったそうですが、募金制にしたらもっと出すという事に気付いたので「お気持ち」に変わったそうです。 2018年には退去命令が出ているのでこれからどうなるのかは不明ですが、とりあえずは電気が止められるまではいきなり行っても泊まれるようです。 冬は寒くて死んじゃうので、夏になったら行ってみようかな。ただもう撤去命令出てる可能性もあるけど…。
そうだ!京都いこう!